なぜなぜ分析とロジックツリーの違い

なぜなぜ分析研修をしていると、受講生が原因を幅広く展開してしまうことがあります。その原因の一つは、「なぜなぜ分析」と「ロジックツリー」の使い方を混同していることです。この2つは、目的も使い方も異なる論理思考ツールです。ここでは、それぞれの違いを具体例で説明します。

なぜなぜ分析は事実に基づいて原因を掘り下げる

なぜなぜ分析(左図)は、発生した問題の原因を掘り下げ、再発防止策を考えるための手法です。

例えば、次のような問題が発生したとします。

イシュー:ユーザーからの問い合わせに対して、回答期限を守れず迷惑をかけてしまった。

この問題に対して「なぜ」を繰り返し、原因を掘り下げていきます。

その結果、「未回答メールの運用管理基準が決められていなかった」という真因にたどり着きました。

このように、なぜなぜ分析では、発生した事実を確認しながら原因を掘り下げます。

重要なのは、推測だけで原因を決めないことです。

ロジックツリーは問題の要因を幅広く探る

一方、ロジックツリー(右図)は、イシューをMECEに分解し、問題を引き起こしている可能性のある要因を幅広く洗い出すために使います。

先ほどと同じイシューを考えてみましょう。

イシュー:ユーザーからの問い合わせに対して、回答期限を守れず迷惑をかけてしまった。

この場合、例えば次のような要因が考えられます。

  • 未回答フォルダを確認していなかった。

  • 重要な問い合わせではないため、回答期限を守らなくてもよいと考えた。

  • 未回答メールの管理をリーダーに任せていた。

これらは、問題の原因として考えられる仮説です。

ただし、実際に何が起きていたのかを確認しなければ、本当の原因かどうかはわかりません。

ロジックツリーでは、問題に関係する要因を幅広く洗い出し、原因を探るための仮説を立てます。

2つの手法を目的に応じて使い分ける

なぜなぜ分析とロジックツリーは、どちらも問題解決に役立つ手法ですが、使う場面が異なります。なぜなぜ分析は、事実に基づいて原因を掘り下げ、再発防止策を考えるための手法です。一方、ロジックツリーは、問題に関係する要因を幅広く洗い出し、原因を探るための手法です。

 

なぜなぜ分析で、事実を確認せずに原因を幅広く展開してしまうと、推測ばかりになり、真因にたどり着けないことがあります。

それぞれの目的と使い方を理解し、適切に使い分けることが大切です。

なぜなぜ分析を効果的におこなうために

私が提唱している「なぜなぜ分析を効果的に行うための20の約束事」では、次の点を重視しています。

1.なぜなぜ分析をおこなう前に留意すること

 ②まず事実を確認し、推測だけで原因を決めない。

 

この約束事の意味を理解し、事実に基づいて「なぜ」を展開することが、効果的ななぜなぜ分析につながります。なぜなぜ分析の約束事については、以下をご覧ください。

なぜなぜ分析研修・ワークショップを見る

なぜなぜ分析の約束事を見る

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


上部へスクロール